大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和50(あ)1265 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人島秀一の上告趣意のうち、憲法三七条一項違反をいう点は、本件記録によ

ると、被告人に対する第一回の起訴から原審の公判審理開始までほぼ所論の年月を

要していることは、その指摘するとおりであるが、記録上うかがわれる諸般の事情

を総合して考えると、本件においては、いまだ憲法三七条一項に定める迅速な裁判

の保障に反する異常な事態にまで立ち至つたものとすべきでないことは明らかであ

る(当裁判所昭和四五年(あ)第一七〇〇号同四七年一二月二〇日大法廷判決・刑

集二六巻一〇号六三一頁参照)から、所論は理由がなく、判例違反をいう点は、所

論引用の判例は本件とは事案を異にして適切でなく、その余は、事実誤認、単なる

法令違反、量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたら

ない。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和五一年一〇月五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 環 昌 一

裁判官 天 野 武 一

裁判官 江 里 口 清 雄

裁判官 高 辻 正 己

裁判官 服 部 高 顯

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